甲羅をケガしてしまいました。経緯と飼い主の反省 | たわしすたじお

甲羅をケガしてしまいました。経緯と飼い主の反省

水槽から落ちて甲羅が欠けるケガをしてしまいました…。

動物病院で診てもらい、毎日消毒と甲羅干しをしています。Twitter上でも日々の様子をつぶやいていますが少し落ち着いてきたので、いったん状況をまとめてみました。お恥ずかしい話ではあるのですが、何かの参考にでもしていただければな、と思います。(励ましの言葉をかけてくださったみなさま、ありがとうございます!!!)

    脱走・転落事故・甲羅割れ

    ある日留守番中に脱走を図り成功、そのまま床に落ちてケガをしてしまいました。水槽から床までの高さは1mほど、床はフローリングです。

    割れた甲羅
    割れた甲羅

    発見時の様子
    発見された時の様子。部屋の隅で丸くなっていたところ。

    脱走後の水槽
    脱走後の水槽。

    動物病院

    翌日の予約が取れたので、一日待って病院へ向かいました。

    待っている間は、ひとまず出血もなかったので、水槽内でいつも通り待機です。内臓が負傷しているかも、という不安はあったので、念のため1日エサ抜きとなりました。

    通院方法

    亀の移動方法1
    亀の移動方法2

    タオルでくるまれて小さめの箱に入りました。

    寒いので、防寒用に保温シートでくるみ、箱の下にはカイロが入っています。このままリュックに入り、背負われて向かいます。動物病院は徒歩の距離にあるのでありがたいです。

    診断

    レントゲンを撮って診察してもらいました。先生から言われたことは以下の通り。

    レントゲン1
    レントゲン2
    レントゲン3

    落下の影響について

    • 甲羅の割れは内部に影響するものではないので大したことない。ひどければパテで埋めたりする場合もあるが今回は不要。
    • レントゲンを見る限りでは内臓の損傷もなさそう。全てわかる訳ではないので、食事や排泄を要観察。

    その他分かったこと

    • 甲羅がやや脆い状態。レントゲンで甲羅の骨に細かい穴のようなものが見える(健康な亀ではみっちり詰まっている)。紫外線不足では。
    • 肺にやや陰りがあり、肺炎っぽい傾向がある。ただちにどうのこうのという状態ではないので、様子をよく見るべし。

    …という訳で、落下時のケガよりも普段の生活からくる健康状態の問題が発覚してしまいました。健康には気を使っていたつもりだったので、割とショックです。

    臭腺の分泌液攻撃

    余談ですが、診察室で生まれて初めて、クサガメの臭腺の分泌液の香りをヒトにくらわせてやりました。

    ただでさえ負傷しているというのに、狭い箱に入れてリュックで揺られ、見ず知らずの場所で体をいじくられてはたまりません。カメムシの10倍とも言われる臭いで攻撃してしまいました。本能です。

    お医者さんも「体液が出ている!どこかケガを…?臭い!あっ、これはアレか!」と顔をしかめていました。ちなみにうちの飼い主は、はじめお医者さんの体臭を疑ったそうです。そんなわけあるか。失礼か。

    甲羅の脱落・出血

    甲羅が脱落・出血した様子

    帰宅後、箱から出ると割れていた甲羅が剥がれ落ちてしまいました。

    帰る道すがら、箱の中で動いた拍子に割れた箇所がタオルに引っかかってしまったようです。(身動きが取れないようにもっと緩衝材が必要だった、という反省はあります。ただしその程度で脱落するようなら遅かれ早かれ水槽内で同じことになっていただろうという気はします。)

    脱落した甲羅片
    脱落した甲羅片

    出血もあったので、消毒して、別水槽で一晩乾燥させることとなりました。

    なお飼育書などでは一般的に亀の消毒にヨード液が推奨されていますが、この時は無かったのでひとまず普通の消毒液を薄めたものを使っています。

    消毒の様子
    乾燥の様子

    ※参考にした飼育本

    消毒の方法

    ちなみに、体はいちど水道水で洗われましたが、臭腺分泌液の臭いは箱やらリュックやらバケツやらに染みつき、まる1日くらいは残っていたようです。

    消毒・乾燥と患部の経過

    消毒と乾燥
    消毒と乾燥

    その後は毎日、消毒と乾燥が日課になっています。紫外線不足も指摘されたので、網戸越しの日光浴も兼ねています。

    亀の消毒液(ヨード液)について

    使っているのはこちらです。

    ヨード液にはきず用とうがい用があり、成分が違うのでこの場合きず用が適しているのではないかと思います。

    また、ヨードチンキよりもポピドンヨードを用いた製品の方が、ヒトの皮膚への刺激が少ないそうなので、亀にとっても良いのでは…?という気がします(このへんは素人判断です)。

    イソジン®について | 【公式サイト】イソジンうがい薬|ムンディファーマ株式会社

    あと薄める濃度も調べましたが良く分からなかったので、雰囲気で水5滴:ヨード液1滴くらいの比率にしています。雰囲気です(情報求ム)。

    なお、ウチの周辺のドラッグストア等ではすぐ見つからず、何軒か巡ったようなので、亀と暮らすご家庭では普段からヒト用の消毒薬として常備しておくとイザという時に安心かもしれません。

    腕噛みによるケガも

    腕噛みによるケガ1
    腕噛みによるケガ2

    腕を噛んでウロコが1枚剥がれるケガも併発してしまいました。

    いきなり連日の強制干しで、少しストレスが溜まっていたかもしれません。また、良く干したのもあって、甲羅も皮膚もしっかり乾いて代謝も激しく、良く剥けるのでかゆみがあったことも原因のひとつなのかな、と思います。

    患部の経過

    徐々に回復しています。

    出血翌日の様子。

    1週間後 血は止まって白い骨のような状態。

    3週間後 表面に薄い膜のようなものが貼ってきた。



    1か月後 表面の薄皮がはがれてきた。めくるとザラザラして硬質な状態。

    約6週間後(最新)色が黒くなり、見た目は甲羅と皮膚の中間くらいの質感。さわると硬いです。

    脚のウロコが剥がれた部分はほぼ完治しました。

    飼い主より

    今回は、自分の脇の甘さからたわしにケガをさせてしまって反省の至りです。Twitterではたくさんの方に励ましの言葉をかけていただき、ありがとうございます。

    以前から脱走は何度もチャレンジしており、改めて思い直すと今まで怪我しなかったのが逆にラッキーでした。見つけるたびに手で捕まえるのみで、ロクに再発防止策をとる訳でもなく放置し、なあなあで済ませてきた結果が今回のケガでした。

    脱走の様子

    普段から当ブログでは「亀と人とでよく相談して~~」という表現を使っています。

    これは飼い主の視点でいうと、亀の様子をよく観察して様々な兆候やサインをつかんで、亀の立場で考えて適切な飼育環境を整えていきましょうという主旨のものです。

    今回の場合、今までたわしが「行くぞ、行くぞ」と言いながら脱走チャレンジを繰り返していた様子を見れば、いずれこうなることは予見して然るべきで、対策をとる必要があったのは明らかでした。

    偉そうな講釈を垂れておきながら、自分が全然たわしとのコミュニケーションが取れていなかったことに気付かされ、忸怩たる思いです。

    自分の落ち度を晒すのも恥ずかしい話なのですが、この記事が亀飼いの皆さんが亀と改めて向き合うきっかけになればと思います。

    今件以降、脱走対策はもちろん、明らかになった健康上の課題にも取り組んでいます。そういった改善の過程も含めて、これからもたわしと一緒に日々の様子や亀情報などを発信していければと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

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    たわし
    クサガメ。2014年生まれ。「たわしすたじお」の企画・記事執筆など運営全般を担当。たわしすたじお運営の他、WEB制作屋「野良人(のらんど)」のスタッフとして、昼寝・エサ食べ・昼寝・甲羅干し・昼寝・昼寝など多数の業務を担当。
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